書誌: 小児がん, 2010
武井優子・尾形明子・小澤美和・真部 淳・鈴木伸一 (2010), 小児がん患者が退院後に抱える心理社会的問題に関する研究の現状と課題, 小児がん, 47(1), 84-90.
要旨本研究では,退院後の小児がん患者が抱える心理社会的問題の特徴を明らかにするために,系統的な文献研究を行った。 PubMed, PsychINFO, Web of Scienceで検索し,21 本の文献を分析の対象とした。その結果,社会的機能,情動,行動,身体的健康,個人内に関する問題が検討されており,小児がん患者と健常児との比較では一貫した結果が得られていないことが示された。今後は患者の特徴や適応に至るまでのプロセスを考慮して検討していく必要がある。