著者
竹中晃二
所属
題材
行動健康運動
被検体
ヒト
データ収集方法
介入
専門分野
健康科学
評価指標
質問紙
キーワード
女子大学生チェンジトーク動機づけ面接セルフエフィカシー身体活動
概要

書誌:学校メンタルヘルス ,2010

藤澤 雄太, 満石 寿, 前場 康介, 竹中 晃二. (2010). 学校メンタルヘルス 13(1), 49-58.

本研究の目的は,身体活動量の増加を意図した動機づけ面接(Motivational Interviewing:MI)に準ずる面接を実施し,チェンジトークがSEを増加させ,間接的にストレス反応を低減させるかどうかについて検討することであった。チェンジトークとは,「現状を維持することによる不利益」,「変化を起こすことの利点」,「変わることへの意志」,「変わることへの楽観性」といった,変化へ向けた意欲を表す言葉を指す。定期的な運動習慣のない女子大学生(23名)が,所属する大学ごとにチェンジトーク(CT)群および統制群へランダムに振り分けられた。CT群では,主にオープンクエスチョンを中心に用い,身体活動・運動に関する現状,現状のメリット・デメリット,ならびに実施可能な健康行動に関する会話を行うことにより,チェンジトークを引き出した。統制群では,クローズドクエスチョンを用いて同様の内容について会話を行った。面接内容はICレコーダによって録音し,逐語録をもとに2名の評価者がチェンジトークの抽出を行った。面接前後において,一般性セルフエフィカシー(GSES),運動セルフエフィカシー(運動SE),および心理的ストレス反応(SRS-18)の測定を行った結果,チェンジトーク数とGSES,および運動SEの変化量に有意な相関関係は認められなかった。また,Mann-WhitneyのU検定の結果,群間におけるGSES,運動SE,SRS-18の変化量に有意な差は認めなかった。本研究の結果から,チェンジトークはGSESおよび運動SEに影響を与えない可能性が示唆された。今後はMIに含まれる他の要素とチェンジトークの関連性を検討することにより,効果的な面接実施に向けた知見を得ることが求められる。   

登録日
2015年02月02日 00:06
登録者