書誌: ヒューマンコミュニケーション基礎研究会 ,2013
田和辻可昌, 村松慶一, 小島一晃, 松居辰則:感情の二重経路と海馬に着目した不気味の谷発生メカニズムのモデル化の試み, ヒューマンコミュニケーション基礎研究会2013年8月23日,12 (2013)
あらまし ヒューマンコンピュータインタラクションにおいて不気味の谷は重要な課題である.人間は人間に酷似したエージェントを観察する際に,観察初期の段階では人間を観察する場合と類似した知覚処理を行うが,観察
時間が経過するに従って人間を観察する場合とは異なる知覚処理を行うことが実験的に示唆された.このような2つの知覚過程はこれまで感情の二重経路説によってモデル化され,不気味の谷は二つの知覚過程による情報間の齟
齬によって引き起こされると解釈されてきた.本研究では,感情の二重経路に加えて海馬の働きに着目することによって,エージェントに対する不気味さ誘発メカニズムのより詳細なモデル化を試みる.