著者
熊野宏昭, 辻内琢也
所属
題材
社会行動
被検体
ヒト
データ収集方法
調査
専門分野
社会学臨床心理学
評価指標
質問紙
キーワード
概要

書誌:Depression Frontier ,2012

辻内琢也, 山口摩弥, 増田和高, 永友春華, 山下奏, 南雲四季子, 粟野早貴, 伊藤康文, 鈴木勝己, 加瀬裕子, 熊野宏昭, 猪股正 (2012).Depression Frontier. Vol.10 No.2.

本研究は,震災より1年が経過した時期に,震災支援ネットワーク埼玉(SSN)と早稲田大学人間科学孝術院が協働して作成したアンケートを,埼玉県内において避難生活を送る福島県民2011世帯に対して行った大規模調査の解析である。生活費の心配が65.7%の世帯にあり,ローンを30.4%が抱え,貯蓄が5.9%に無く,震災による失業者が41.2%おり,体調についての心配を75.5%がしており,継続的な治療が必要な持病を抱える世帯が63.5%であった。心理的ストレス反応尺度(SRS-18)や改訂出来事インパクト尺度(IES-R)によって明らかにされた原発事故避難者の極めて高いストレスを改善させるためには,「心理的ケア」のみならず,雇用の促進,生活費の安定,コミュニティーの再構築,ソーシャルサポートの確立,放射線被曝問題への対処,といった社会的問題の解決をはかる「社会的ケア」が必須である。

登録日
2015年02月02日 00:06
登録者